ヤモタス

「いえものがたり」Story

いえものがたり (4)「シャンデリアがあった家」

家々の明かりは⼈々の営みを伝えてくれると同時に、不思議な安⼼感を私たちに与えてくれます。
外出から家に帰ってきた時に明かりが灯っていると、気持ちが温かくなるように思います。

明治初期にガス燈が灯り、やがてガスから電気に代わって地域を明るく照らしてくれるようになりました。
⼀般家庭にも電気が引き込まれ「電灯」と呼ばれる照明が天井に取り付けられるようになりました。

けれども最初は傘さえもない、俗に⾔う「裸電球」でした。
今の⾔葉で⾔うなら「ペンダント式」と呼ばれる天井から吊り下げられるスタイルです。
電球と同じように蛍光灯も⼀般家庭に普及していきました。

やがて⽣活が安定して多くの⼈々の暮らしが豊かになってくると、インテリアに凝る家が増えてきました。
照明もそのうちのひとつでした。
ただ明るければいいのではなく、少しでもお洒落な空間にしたいと思ったのです。

ヤモタスがリノベを⼿がけた家に、そんな照明が残されていました。
本物?と⾔うのとはやや違うかもしれませんが、中世ヨーロッパの貴族たちのステータスシンボルだった「シャンデリア」を模したものです。
(調べたところ、ガラス装飾やシェードの形が華やかな多灯照明器具を「シャンデリア」と呼ぶそうです)

そう⾔えば、今どきはあまり使わない住宅関連の⾔葉があります。
それは「応接間」です。
その「応接間」に「シャンデリア」はありました。
きっとその「シャンデリア」は数多くの来客を迎え、楽しい会話も聴いてきたに違いありません。
うれしくて跳び上がりたい時も、悲しくてたまらない時も「家」は、あなたの帰りを待ってくれています。


家って、いいな。
⽣き続ける家を。
ヤモタス


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