2026.08.26
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知識
愛知県で管理不全空き家の指定とは?実家の税金が上がる条件と注意点解説
愛知県の実家に傷みや草木の繁茂があり近隣から指摘を受け、管理不全空き家に指定されると税金がどう上がるのか、特定空き家との違いと今すべき対策を知りたい
「草が伸びてきてるよ」。近所の人にそう声をかけられ、はっと胸が締めつけられた。愛知県の実家を相続してから、年に数回しか帰れていない。管理不全空き家に指定されると、固定資産税が上がる。これは正しい。ただし、指定された瞬間に自動で税額が跳ね上がるわけではありません。勧告という段階を経て、初めて土地の軽減措置が外れる仕組みです。知っておきたいのは、この「勧告」の手前で対応すれば、税負担の増加は避けられるということ。
とはいえ、「じゃあ勧告まで放っておけばいい」という話でもない。屋根の傷み、伸びた庭木、溜まった郵便物。近隣の人にとっては、台風のたびに不安になる材料です。正直なところ、遠方に住んでいると実家の劣化は目に入りにくい。気づいたときには修繕費がふくらんでいた、というケースをよく見てきました。この記事では、管理不全空き家と特定空き家の違い、どの段階で税金が上がるのか、そして愛知県の実家を持つ方が今できることを整理します。
【この記事のポイント】
- 管理不全空家等と特定空家等の違い、そして「どの段階で」固定資産税が上がるのかが分かる
- 住宅用地特例が外れる正確な条件(勧告)と、「税金6倍」という表現の実際
- 近隣から指摘を受けた段階で、愛知県の実家所有者が今すべき具体的な対策
今日のおさらい3つ
- 管理不全空家等は特定空家等の「前段階」。倒壊寸前でなくても、放置すれば指導・勧告の対象になる
- 固定資産税が上がるのは「勧告」を受けて住宅用地特例が外れたとき。指定=即増税ではない
- 劣化や近隣への影響が出ている今こそ、売却・解体・自己管理・賃貸活用の方針を決める分岐点
この記事の結論
- 管理不全空家等は、2023年改正の空家法で新設された「特定空家になる前」の区分。適切な管理がされていない状態が対象(国土交通省)
- 特定空家等は、倒壊のおそれ・著しい衛生上の有害性・著しい景観悪化など、より深刻な状態
- 固定資産税の住宅用地特例が外れるのは、指定され、かつ「勧告」を受けた場合。指定=即増税ではない
- 勧告で軽減が外れると、土地の課税標準が上がり税負担が増える
- 近隣からの指摘は「指導」が入りうるライン。ここで手を打てば勧告・増税は避けやすい
管理不全空き家と特定空き家はどう違うのか、税金はいつ上がるのか
押さえたいのは、この二つは別物だということ。混同されがちですが、深刻さの段階が違います。税金が上がるタイミングも、指定された瞬間ではありません。ここを正しく理解しないと、必要以上に怖がるか、逆に油断するかのどちらかです。
管理不全空家等とは何か(2023年に新設された「前段階」)
管理不全空家等は、2023年(令和5年)の空家法改正で新設された区分です。国土交通省の解説によれば、倒壊や崩壊に至っていなくても、適切に管理されていない空き家に、早期に指導・勧告を行えるよう制度が強化されたものです。
つまり、「まだ危険ではないが、放置すると特定空家になりそう」という段階の家が対象です。草木の繁茂、屋根材のわずかな傷み、雨どいの外れ、外壁のひび。こうした劣化のサインが放置された状態が該当します。
正直なところ、この区分ができるまで、行政は「特定空家レベルの危険」がないと動きにくかった。前段階ができたことで、より早く手入れを促せるようになりました。愛知県内の各市町村も、対策計画に沿って現地確認を進めています。
特定空家等とは何か(より深刻な状態)
一方、特定空家等は、もっと深刻な状態です。空家法では、倒壊等で著しく保安上危険となるおそれ、著しく衛生上有害となるおそれ、適切な管理が行われず著しく景観を損なっている、その他放置が不適切、といった条件で定義されています。
具体的には、屋根や壁が崩れかけ、ゴミが散乱して悪臭や害虫が出て、蔦や雑草で外観が荒れきっている、といったレベル。市町村は、こうした空き家に助言・指導・勧告・命令、最終的には行政代執行による除却まで行えます(国土交通省)。
よくあるのが、「うちはまだ特定空家じゃないから大丈夫」という受け止め方。けれど、管理不全を放置すれば、そのまま特定空家へ進みます。ある相談者は「人が住めそうな見た目だから安心していた」と。でも屋根裏を見ると雨漏りがかなり進んでいた、ということも。外から見える傷みは、氷山の一角なのです。
税金が上がるのは「勧告」を受けたとき
ここが一番の誤解ポイントです。「管理不全空き家に指定されたら税金が6倍」という表現が独り歩きしていますが、正確ではありません。
住宅が建つ宅地には、通常「住宅用地特例」による固定資産税の軽減措置が適用されています。この特例が外れ得るのは、管理不全空家等または特定空家等に指定され、さらに「勧告」を受けた場合。指定されただけ、あるいは助言・指導の段階では、まだ軽減は外れません。
国土交通省の解説でも、「空き家を放置すると固定資産税が6倍になる」という話は、住宅用地特例が適用外となるケースがあり得る、というのが正確な表現で、すべての空き家が自動的に税額6倍になるわけではない、と整理されています。倒壊の危険や衛生上有害、景観上著しく不適切などの状態を放置し、勧告に至った場合に限られます。
ケースによりますが、勧告で特例が外れると、土地の固定資産税の課税標準が上がり、税負担が増えます。近隣から指摘を受けている今は、多くの場合「指導」が入りうるライン。ここで手入れをすれば、勧告・増税までは避けられる可能性が高いのが実務的な感覚です。
愛知県の実家で近隣から指摘を受けたら、今すべきこと
「草が伸びている」「屋根が心配だ」。近隣からのこうした声は、行政が動く前の、いちばん早い警告です。この段階の対応で、その後の税負担も近隣との関係も大きく変わります。
まず現状を正確に把握する(自己判断で終わらせない)
最初にすべきは、実家が今どの状態にあるかを正確に知ることです。遠方に住んでいると、これが難しい。年に数回チラシを片付けて庭木を少し切るだけで、屋根裏や床下までは確認できていない方がほとんどです。
愛知県は、令和5年の住宅・土地統計調査で空き家数約43万3000戸、空き家率11.8%と、空き家数は1963年以降で最多、2018年から空き家率も上昇しています(愛知県公表、2023年10月1日現在)。昭和後期の郊外戸建が一斉に築40年超を迎える構造があり、あなたの実家だけの問題ではなく、地域全体で管理が問われる時期です。
実は、状態把握を自己判断だけで済ませるのが一番危ない。「たぶん大丈夫」と思っていた家の床下がシロアリにやられていた現場を、何度も見てきました。愛知県や所在市町村は相談窓口を設けています。まず行政の情報を確認し、必要なら専門家に建物を診てもらう。これが出発点です。
劣化を止める最低限の管理と、方針を決める分岐点
現状が分かったら、次は劣化を止める最低限の管理です。庭木の剪定、雨漏りの応急処置、郵便物の管理、通風・通水の確認。これだけでも、管理不全と判断されるリスクは下がります。空気を入れ替えない家は腐朽が早く、放置が長いほど後の修繕費がふくらみます。
ただ、応急処置はあくまで時間稼ぎです。指摘を受けている今こそ、「この実家をどうするか」の方針を決める分岐点。選択肢は四つ。売却する、解体する、自分で管理を続ける、賃貸として活用する。
次の点を整理すると見えやすくなります。第一に、家族の誰かが将来戻る可能性があるか。第二に、建物の安全性(耐震・雨漏り・水回り)はどの程度か。第三に、遠方からの管理負担を続けられるか。第四に、実家のある生活圏に賃貸需要があるか。第五に、固定資産税や維持費を払い続ける意味を家族で共有できているか。この五つは、どこに相談するときにも使える公平な軸です。
「売らずに残したい」場合の選択肢と、比較で確認したいこと
「売る決心はつかない。でも放置もできない」。この葛藤を抱える方は多い。全国の空き家のうち、売却用は約36万戸にとどまり、その他の住宅(使われず残された実家など)が約419万戸と最大区分です(総務省 令和5年住宅・土地統計調査)。決めきれていない実家が、統計上も膨大にあります。
売らずに残す道の一つが、所有権を移さず賃貸として活用する借り上げ型です。私たちヤモタスは、愛知・岐阜・三重で、所有権を移さず・初期費用ゼロでリフォームし、定期借家契約で賃貸運用しています。リフォーム・火災保険・運用中の修繕は事業者負担、固定資産税・都市計画税は所有者負担。建設・リフォーム業界で29年、300軒超の空き家を賃貸化してきました。
とはいえ、最初は半信半疑で相談に来られる方がほとんどです。「無料リフォームって何か裏があるのでは」という警戒は、自然な感覚だと思います。だからこそ一社で即決せず、複数の選択肢を比較してほしい。確認したいのは、所有権が移るのか、費用を誰が負担するのか、契約期間は何年で満了時にどう返ってくるのか、そしてすべての家が対象になるわけではない、という点。建物状態や地域需要によっては、賃貸化より売却や解体が向く家もあります。そこを正直に伝えてくれるかも、相談先を見極める材料です。
よくある質問
Q1. 管理不全空き家に指定されたら、すぐに固定資産税は上がりますか?
いいえ。指定や助言・指導の段階では上がりません。住宅用地特例が外れるのは、指定されたうえで「勧告」を受けた場合です(国土交通省)。勧告の手前で手入れをすれば、増税は避けやすい。
Q2. 「税金6倍」というのは本当ですか?
正確ではありません。住宅用地特例が適用外になると税負担は増えますが、これは勧告を受けた場合に限られ、すべての空き家が自動的に6倍になるわけではない、と国土交通省も整理しています。
Q3. 管理不全空家等と特定空家等の違いは何ですか?
管理不全空家等は2023年改正で新設された「前段階」で、適切に管理されていない状態が対象。特定空家等は倒壊のおそれや著しい衛生・景観の問題がある、より深刻な状態です。
Q4. 近隣から草木の指摘を受けました。放置するとどうなりますか?
指摘は行政が動く前の早い警告です。放置すれば管理不全と判断され、指導・勧告へ進む可能性が。庭木の剪定など最低限の管理を早めに行えば、リスクは下がります。
Q5. 遠方に住んでいて、実家の状態が分かりません。どうすれば?
まず所在市町村と愛知県の空き家相談窓口で情報を確認し、必要なら専門家に建物を診てもらうのがおすすめです。外観だけでは屋根裏や床下の傷みは分かりません。
Q6. 売りたくないのですが、放置以外に方法はありますか?
あります。自己管理を続ける、賃貸として活用するなどの選択肢があり、所有権を移さず賃貸運用する借り上げ型もその一つ。ただし建物状態や地域需要で向き不向きがあります。
Q7. 賃貸に出したら、家は返ってこなくなりませんか?
定期借家契約なら、契約期間満了を前提とした仕組みです。ただし期間や再契約の条件は契約で異なるため、「何年貸すか」「どう返ってくるか」を事前に確認することが大切です(国土交通省 定期借家制度)。
まとめ
- 管理不全空家等は特定空家等の前段階。倒壊寸前でなくても、放置すれば指導・勧告の対象(2023年改正・国土交通省)
- 固定資産税が上がるのは「勧告」で住宅用地特例が外れたとき。指定=即増税ではない
- 「税金6倍」は自動ではなく、勧告を経て特例が外れた場合の話。正確な理解が判断を軽くする
- 近隣からの指摘は指導が入りうるライン。最低限の管理で勧告・増税は避けやすい
- 劣化や近隣への影響が見え始めた今こそ、売却・解体・自己管理・賃貸活用の方針を決める分岐点
近隣から声をかけられたその日は、正直、気が重かったと思います。けれど、それは早めに気づけたサインです。傷みや草木が気になっている今は、まだ間に合います。売らずに残したいなら、まず実家がどの状態にあるかを知ることから。ヤモタスでは、無料の現地調査でご実家の状態と活用の可能性を確認しています。どの選択肢が合うか一緒に整理したい方は、公式サイトの相談フォームから気になる点を質問してみてください。
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