2026.08.27
知識
岐阜県で相続した空き家を兄弟で貸す判断基準は?もめない同意と話し合い
岐阜県の実家を兄弟で相続し売りたくない気持ちは同じだが管理や収入の扱いで意見が割れそうで、賃貸活用には誰の同意が必要で何から話し合えばもめないのか知りたい
兄弟で相続した実家を貸すなら、話し合う順番を先に決める。売るか貸すかから始めない。まず「誰の名義か」を確認する。次に「費用と収入の分け方」を決める。そして「将来使う人がいるか」を整理する。賃貸活用には共有者全員の同意が原則いる。順番を守れば、感情のぶつかり合いは減る。もめる家族の多くは、結論を急いで順番を飛ばしている。
正直なところ、兄弟で「売りたくない」まで一致しているなら、話は半分進んでいます。それでも割れるのは、家賃を誰が受け取るのか、税金を誰が払い続けるのか、こういう「お金と手間」の部分。LINEグループに「実家どうする?」と打ちかけて消した人。この記事は、そういう手前で止まっている岐阜県の相続人へ書いています。
【この記事のポイント】
- 兄弟で相続した実家を貸すとき、誰の同意が必要かが分かる
- もめないために「何から話し合うか」の順番が分かる
- 収入配分より先に決めるべきことが分かる
今日のおさらい3つ
- 賃貸活用には共有者全員の同意が原則必要(管理行為でも過半数、名義や条件は全員確認)
- 話す順番は「所有状況→費用負担→将来利用→管理責任」。売る貸すから始めない
- 家賃の分け方は最後。先に決めると感情論になりやすい
この記事の結論
- 共有の実家を貸す前に、収入配分より先に「活用方針・契約への同意・将来の返却時期」を家族で整理する
- 賃貸は共有物の「管理行為」で持分過半数の同意が原則。ただし契約名義や条件は全員で確認するのが安全
- 話し合いは①所有状況②費用負担③将来利用④管理責任の順で進めると、対立が起きにくい
- 相続登記が未了だと「誰が共有者か」が確定せず、合意が後で覆るリスクがある
岐阜県の実家を兄弟3人で相続したとします。長男は名古屋、次男は大垣、三男は東京。全員「壊すのは忍びない」で一致。ここまでは仲がいい。ところが「じゃあ貸そうか」となった瞬間、空気が変わる。誰が家賃を受け取る。固定資産税は今まで長男が立て替える。それは不公平じゃないか。実は、揉め始めるのはこの「貸そうか」の直後が圧倒的に多いのです。
総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は約900万戸、空き家率13.8%と過去最高(2023年10月1日現在)。うち賃貸用でも売却用でもない「その他の住宅」が約419万戸で全体の約46%。判断を保留したままの実家がここに多く含まれます。「決めきれない実家」は、あなたの家だけの問題ではありません。
兄弟で相続した実家を貸すには、誰の同意が必要か
まず知っておきたいのが、共有の不動産を貸すときの「同意のルール」です。これを曖昧にしたまま話を進めると、あとで「聞いていない」がひっくり返ります。
賃貸は「管理行為」、売却は「処分行為」で必要な同意が違う
民法では、複数人で一つの不動産を持つ状態を「共有」と呼び、それぞれが持分に応じた権利を持ちます。ここで大事なのは、やろうとすることによって必要な同意の範囲が変わる点です。
通常の賃貸のような「管理行為」は、持分価格の過半数の同意が原則。一方、売却や大規模な変更といった「処分行為」は共有者全員の同意が必要になります。つまり「売る」より「貸す」のほうが、法律上のハードルはやや低い。兄弟3人で持分が等しいなら、2人の賛成で管理行為としての賃貸は進められる、という考え方です。
ただし、ケースによりますが、実務では「過半数だからいい」で押し切らないほうが賢明です。契約の名義を誰にするか、募集条件をどうするか、こうした細部は全員で確認しておく。法的に成立しても、蚊帳の外に置かれた1人の不満は必ずどこかで噴き出します。最終的な同意の範囲や手続きは、司法書士など専門家に確認してください。
「税金を払っている人=所有者」ではない、という落とし穴
よくあるのが、固定資産税の納付書が届く人を「代表者」と思い込むケース。これは危ない。市町村の課税情報は、必ずしも登記情報と一致しません。納付書が長男に届いていても、長男が単独で決めていいわけではないのです。
「税金は俺が払ってきたんだから、俺が決める」。この一言が、他のきょうだいの「勝手に貸した」という不満に火をつける。負担してきた人の言い分も分かる。でも、負担と決定権は別物です。取り違えると、良かれと思った行動が家族の亀裂になります。
相続登記が済んでいないと、そもそも「誰が共有者か」が確定しない
見落とされがちなのが、この登記の問題です。2024年4月1日から、不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に相続登記を申請することが義務化されました(法務省)。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
登記名義が親のままだと、法律上の所有者が外から分からず、賃貸の契約当事者を特定できません。しかも未了のまま時間が経つと、二次相続・三次相続で相続人が増え、「誰と連絡を取ればいいか分からない」「一人が反対して全体が止まる」事態に陥りやすい。だから話し合いの前に、まず登記簿で名義と持分を確認する。ここが出発点です。
もめない話し合いの順番と、先に決めるべきこと
同意のルールが分かったら、次は「進め方」です。同じ内容を話しても、順番一つで結論の出方がまるで違ってきます。
「売るか貸すか」から始めると、必ず感情論になる
いきなり「売る?貸す?」から入ると、話し合いは高い確率で紛糾します。売却派と保存派が正面衝突し、人生観や親への思いまで持ち出されて収拾がつかない。実家への感情は、人それぞれ違って当たり前だからです。
対立を避けるうえで有効なのが、論点を4つに分け、あえて順番を決めて話すやり方です。①所有状況 ②費用負担 ③将来利用 ④管理責任。この順で進めます。
①所有状況は登記の確認。誰がどの持分を持つかをはっきりさせる。②費用負担は固定資産税・修繕費・管理費を今後どう分けるか。③将来利用は誰かが将来住みたいと言い出す可能性の整理。④管理責任は雨漏りや設備故障のとき誰が判断し、誰が支払いを承認するか。事実確認から入り、感情の絡む「使う・使わない」を後半に回す。これがもめない骨格です。
家賃の分け方は「最後」でいい
意外かもしれませんが、収入配分を先に決めようとすると、かえってこじれます。「家賃をどう分けるか」は、活用方針や費用負担のルールが固まってからで十分。
正直なところ、家賃の話を最初に出すと、実家への思いが「取り分の交渉」にすり替わる。それより先に「税金は誰が」「修繕費はどこまで自分たちで持つのか」を決める。負担と収入はセットで考えるのが鉄則です。「税金は長男、家賃は3人で等分」のような偏りを避けるには、負担のルールが見えてから収入を割り振る。順番が逆だと、不公平感だけが残ります。
「将来、誰かが住むかも」を先に言語化しておく
話し合いで抜けやすいのが、この将来利用の論点です。「次男の子どもが就職したら住むかもしれない」「数年後に自分が戻る可能性もゼロじゃない」。こうした可能性があるなら、賃貸の期間設定や契約形態に直結します。
ここを整理せずに貸すと、途中で「やっぱり子どもに住ませたい」となったとき、借主との関係でトラブルになりかねません。借り上げ型の空き家活用サービスでは、所有者・入居者双方の契約に定期借家契約を用い、期間を区切ります。定期借家は満了で終了するため、「将来の家族利用」を残したまま一定期間だけ貸す、という兄弟の希望に合わせやすい仕組みです。
岐阜県で実際に検討した人の、迷いと落ち着きどころ
理屈を並べてきましたが、現場はもっと生々しい。実際の相談から、二つの流れを紹介します(要点のみ)。
一つ目。岐阜市郊外の実家を、大垣と愛知に住む兄弟2人で相続したケース。兄がこう漏らしました。「弟は売りたいって言うんです。でも俺は、盆に帰る場所がなくなるのが嫌で」。担当が「どちらの気持ちも間違いじゃないですよ」と返すと、少し間があって「そう言ってもらえると」と。現地調査で分かったのは、駐車場2台が取れ、幹線道路に近く、子育て世帯の需要が見込めること。二択に「一定期間だけ貸す」を足したら、弟さんも「それなら」と。選択肢を増やしたことで話が動きました。
二つ目。多治見市の実家を兄弟3人で相続し、長男が固定資産税を立て替え続けていたケース。次女が庭木の手入れをし、三男は東京で関われない。賃貸の話を出しても「誰が契約者になるのか」が決まらず、半年止まっていました。最初は半信半疑だった長男が、4つの論点を紙に書き出すと、「俺たち誰が何を負担してるか、ちゃんと話したことなかった」と。負担の偏りが数字で見えた瞬間、次女の「私の意見を優先して」も和らぎました。事実から入る効果です。
岐阜県は名古屋圏への通勤圏(西濃・東濃など)と、車移動前提の郊外・農村部が混在します。実家が地方部にあって相続人が都市部に散らばると、この「負担の偏り」が特に起きやすい。だからこそ、順番を決めた話し合いが効くのです。
迷っているなら、現地調査という選択肢
「うちの実家は貸せるのか、そもそも分からない」と感じたなら、それが自然な状態です。統計や一般論では、あなたの実家一軒の答えは出ません。
こういう人は、一度現地調査を受けてみる価値があります。兄弟の意見が「売りたくない」で一致している。でも管理や収入の扱いで割れそう。登記がまだ親名義のまま。このいずれかに当てはまるなら、まだ十分に間に合います。ヤモタスは愛知・岐阜・三重で空き家を借り上げ、リフォーム・賃貸募集・運用管理まで一貫して担うサービスで、業界29年の実務を背景に300軒超の空き家を賃貸化してきました。所有権は移さず、リフォーム費・火災保険・運用中の修繕は事業者が負担、固定資産税・都市計画税のみ所有者負担というスキームです。
大事なのは、無理に貸す前提で動かないこと。売却・解体・自己管理・賃貸活用を公平に比べ、「うちはどれが合うのか」を家族で判断できる状態を作る。その材料集めとして、yamotas.comの無料相談・現地調査を使う。それが、もめない第一歩になります。
よくある質問
Q. 兄弟の1人が反対でも、実家を貸せますか?
賃貸は「管理行為」にあたり、持分価格の過半数の同意が原則です。ただし契約名義や条件は全員で確認するのが安全で、反対者を無視して進めると後の不満につながります。最終判断は司法書士等に確認を。
Q. 何から話し合えばもめませんか?
「所有状況→費用負担→将来利用→管理責任」の順です。売る貸すから始めると感情論になりがち。事実確認から入るのがコツです。
Q. 家賃はどう分けるのが公平ですか?
持分に応じて分けるのが基本ですが、税金や管理を負担している人がいれば、負担と収入をセットで調整します。家賃の話は順番として最後に回すとまとまりやすいです。
Q. 相続登記をしていないと、賃貸はできませんか?
登記が親名義のままだと共有者が確定せず、契約当事者を特定できません。2024年4月から相続登記は義務化(原則3年以内、法務省)。まず登記を確認・整えるのが先です。
Q. 将来、子どもが実家に住むかもしれません。それでも貸せますか?
定期借家契約なら期間満了で確実に返却されるため、「一定期間だけ貸す」ことが可能です。将来利用の可能性は、契約前に家族で共有しておくのが安全です。
Q. 遠方のきょうだいが現地に来られません。話し合いは進みますか?
写真・図面・現地調査の結果を共有しながら進められます。管理責任は誰か一人か、管理委託・借り上げ型に任せる形にすると、遠方でも合意しやすくなります。
Q. 岐阜県の郊外でも、戸建ては借り手がつきますか?
地域・駐車場台数・幹線道路アクセス・生活利便性によります。県全体の空き家率だけでは判断できず、駐車場2台や通勤圏かどうかが鍵。現地調査で個別に見極めが必要です。
まとめ
- 兄弟で相続した実家を貸すには、賃貸(管理行為)で持分過半数の同意が原則。ただし名義・条件は全員で確認する
- 話し合いは「所有状況→費用負担→将来利用→管理責任」の順。売る貸すから始めない
- 家賃の分け方は最後。収入配分より先に、活用方針・同意・将来の返却時期を整理する
- 相続登記が未了だと共有者が確定せず合意が覆るリスク。2024年4月から義務化(法務省)
- 「うちはどうか」は現地調査で見えてくる。迷う段階こそ、yamotas.comの無料相談で材料を集めるのが確実な一歩
売りたくない気持ちが一致しているなら、あとは順番を守るだけ。まずは登記簿を開いて、誰が共有者かを確かめるところから始めてみてください。
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以下の記事では、実家を売らずに残しながら活かしたい方に向けて、空き家活用で確認すべきポイントをテーマ別に解説しています。
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