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2026.07.23

知識

愛知県で築古の空き家が貸せる条件、解体前に知るチェックリストとは?

築40年以上の実家を相続し無理だと思う一方で解体費も思い出も惜しく、築古でも貸せる最低条件をチェックリストで見極めたい

築古の空き家が貸せるかは、築年数では決まりません。判断の軸は5つです。建物の安全性、雨漏りの有無、水回りの状態、電気設備、そして地域の賃貸需要。この5点が最低条件を満たせば、築40年でも借り手はつきます。逆に、どれか一つが致命的に欠ければ、築浅でも貸せません。まず年数で諦めない。次にチェックリストで一つずつ確かめる。それが解体前に踏むべき順番です。

相続した実家の玄関を開けると、こもった匂いが鼻をつく。畳は色あせ、キッチンのタイルは昭和のまま。「これはもう無理だ」と、その場で結論を出しそうになる。でも、解体の見積もりを見て手が止まった。数百万円。しかも壊せば、盆と正月に親族が集まったあの居間も、二度と戻らない。

売るのも違う気がする。かといって置いておけば傷むだけ。決められない。この記事は、そんな宙ぶらりんの状態にいる方が「貸せるか・貸せないか」を自分の目で見分けるためのチェックリストです。

【この記事のポイント】

  • 貸せる・貸せないは築年数ではなく「安全性・雨漏り・水回り・電気・地域需要」の5項目で判断する
  • 自分の実家を1項目ずつセルフ診断できる、築古空き家のチェックリストを用意した
  • 解体・売却と賃貸を公平に比べ、「貸せない家もある」という例外も正直にお伝えする

今日のおさらい3つ

  • 築40年でも「安全性」と「雨漏り」が無事なら、貸せる可能性は十分に残っている
  • 水回り・電気・内装の古さは工事で直せる範囲が広く、致命傷にはなりにくい
  • 判断は年数より「建物の状態+その地域に借り手がいるか」で決まる

この記事の結論

  • 築古空き家が貸せるかは、築年数ではなく建物の状態と地域需要で決まる。
  • 最低条件は5つ。①倒壊しない安全性 ②雨漏りがない ③水回りが直せる範囲 ④電気設備が使える ⑤徒歩圏・車圏に賃貸需要がある。
  • 「安全性」と「雨漏り」に致命傷があると賃貸化は難しく、この2つが無事なら水回りや設備は工事で対応できる余地が大きい。
  • 解体・売却を決める前に、無料の現地調査で5項目を診断すれば、残せる可能性が見えてくる。

「もう古いから無理」の前に見るべき5つのチェック項目

築古の実家を前にすると、多くの方が「築年数」で判断します。でも順番が逆で、年数は劣化の目安にはなっても、貸せるかを直接決める数字ではありません。

総務省の令和5年住宅・土地統計調査によれば、全国の空き家は約900万戸、空き家率は13.8%で過去最高(2023年10月1日現在)。うち最大のカテゴリーは「その他の住宅」で約419万戸、全体の約46%を占めます。相続後に使われないまま残された実家が中心です。

判断の軸を、年数から状態へ切り替える。ここが出発点です。

チェック①安全性(耐震)と、②雨漏りという「二大関門」

最初に見るべきは、命に関わる2つ。安全性(耐震)と雨漏りです。ここに致命傷があると、他がどれだけ良くても賃貸化は難しくなります。

チェックリスト(安全性・雨漏り)

  • [ ] 建物が明らかに傾いていないか(ビー玉が転がる、ドアが自然に開く)
  • [ ] 基礎に大きなひび割れや欠けがないか
  • [ ] 柱や梁にシロアリの食害・腐りがないか
  • [ ] 1981年(昭和56年)6月以降の建築か(新耐震基準の目安)
  • [ ] 天井や壁に雨染み・カビの輪ジミがないか
  • [ ] 押し入れの奥や屋根裏に湿気・腐食のサインがないか

正直なところ、この2項目は素人では判断しきれない部分もあります。見た目がボロボロでも骨格は無事、逆に外見が綺麗でも内部が傷むことは珍しくありません。

以前伺った愛知県内のお宅で、「天井のシミがひどいから、もう解体しかない」という相続人の方がいました。屋根裏を調べると、雨漏りは瓦が数枚ずれていただけ。構造材はほぼ無事でした。「見た目で諦めなくてよかった」と後日おっしゃっていました。

逆のケースもあります。外壁はきれいなのに、床下に入るとシロアリで土台が食われ、基礎も割れていた家。これは賃貸化より解体をおすすめしました。安全性と雨漏りに深刻な問題があると、直す費用が家賃で回収できず、入居者の安全にも関わるからです。

貸せる家と貸せない家を分ける「致命傷」の考え方

ここで大事なのは、「傷み」には直せる傷みと直しにくい傷みがある、ということ。

現場でよく言うのが、「クロスと畳と設備は、お金で解決できる」という感覚です。壁紙が黄ばんでいても、キッチンが古くても、工事で新しくできる。費用はかかりますが、計算できる範囲の話です。

問題は、骨格と屋根。柱・梁・土台といった構造と、雨を防ぐ屋根が深く傷んでいると、費用が読めなくなります。国土交通省の資料でも、既存住宅のリフォームは「屋根や外壁の塗り替えだけのつもりが、下地の腐食や雨漏りが見つかり、想定以上の補修が必要になる」ケースが指摘されています。だからこそ「構造」と「雨漏り」を先に確認する。ここが無事なら、あとは足し算で考えられます。

設備・電気・地域需要——「貸せる形」に整える3つの条件

二大関門をクリアしたら、次は「住める形に整えられるか」を見ます。ここからは、致命傷というより「工事と工夫で対応できる領域」。ただし、かけた費用が家賃で戻ってくるかを冷静に見る必要があります。

チェック③水回り、④電気設備の現実的なチェック

チェックリスト(水回り・電気)

  • [ ] 水道の元栓を開けて通水できるか(配管の破裂・漏水がないか)
  • [ ] 排水がスムーズか、下水・浄化槽の状態はどうか
  • [ ] 浴室・キッチン・トイレを使える状態に更新できる余地があるか
  • [ ] 分電盤(ブレーカー)の容量が現代の生活に足りるか
  • [ ] 配線・コンセントの数、漏電の心配がないか

よくあるのが、築古の家では水回りと電気が「まとめて更新時期」を迎えているケースです。浴室、キッチン、給湯器、分電盤が同じ昭和の年代なら、寿命も同時に来ます。

正直、ここは一番お金がかかるパート。全部やれば数百万円になることもあります。だからこそ「どこまで直せば貸せる最低ラインに届くか」を見極めるのが肝心です。和式トイレは洋式に変えないと今の入居者はまず選びません。一方でキッチンは古くても最低限の補修で貸せる地域もある。「全部新品」ではなく「地域の借り手が求める最低ライン」で考えます。

チェック⑤地域需要——建物が無事でも、借り手がいなければ貸せない

最後の、意外と見落とされる項目が「地域需要」。建物が立派でも、借りる人がいなければ賃貸は成立しません。

チェックリスト(地域需要)

  • [ ] 名古屋圏など主要都市への通勤圏内か
  • [ ] 車2台分の駐車スペースを確保できるか(愛知の郊外では特に重要)
  • [ ] スーパー・病院・学校・保育園までの距離は生活に耐えるか
  • [ ] 周辺に工場・事業所があり、転勤・就業の需要があるか
  • [ ] 近隣の戸建賃貸の募集が、実際に埋まっているか

愛知県は、名古屋市を中心とした通勤圏に郊外の戸建住宅地が広がる地域です。愛知県の公表によれば、総住宅数366万4700戸に対し空き家数は約43.3万戸、空き家率11.8%で2018年から上昇(令和5年住宅・土地統計調査、2023年10月1日現在)。数字だけ見ると「空き家だらけで貸せない」と感じるかもしれません。

でも、ここが落とし穴です。「愛知だから貸せる」「郊外だから難しい」という県単位の判断は、ほとんど意味がありません。ケースによりますが、同じ愛知県でも、名古屋への通勤圏か、近くに工場があるかで需要はまったく変わります。国交省の資料でも、戸建賃貸の判断には駅距離・幹線道路アクセス・駐車場台数・周辺需要を掛け合わせて見る必要があるとされています。

庭がある、部屋が広い、静か——古い戸建には新しいアパートにない価値があり、それを求める世帯は確かに存在します。

解体・売却と、賃貸活用を公平に比べる

ここまで賃貸化の条件を見てきましたが、「貸すのが常に正解」ではありません。解体も売却も立派な選択肢です。公平に比べてみましょう。

解体は、更地にして駐車場や売地にできる利点があります。ただし木造でも規模・搬出条件・アスベストの有無で費用は大きく振れ、数百万円になることも。しかも建物を壊すと土地の固定資産税の軽減(住宅用地特例)が外れ、税負担が上がる場合があります。そして何より、思い出の家が消えます。

売却は、現金化でき管理から解放される最短ルート。ただし築古・郊外だと買い手が限られ、希望額で売れないことも。総務省調査でも「売却用の空き家」は全国で約36万戸と空き家全体のごく一部で、売りたくても売れずに残る家が多いのが現実です。

賃貸活用は、所有権を残したまま家賃収入や管理負担の軽減が得られる中間の選択肢。「いつか子どもが戻るかも」「売る決心はつかない」という方に向きます。ただしリフォーム費用や空室リスクは見込む必要があります。

どれが正解かは、家の状態と、あなたの気持ちと、家族の事情で変わります。無理に一つに決めなくていい。まず5項目を診断して「そもそも貸せる家なのか」を知ることが先です。

「貸したいのに貸せない家」の見分け方

正直にお伝えします。残念ながら、賃貸化に向かない家もあります。

構造が深く傷んで耐震補強に多額がかかる家。周辺に賃貸需要がなく、募集しても数年埋まらないエリアの家。前面道路が狭く車が入れず、駐車場も取れない家。こうした条件が重なると、直す費用を家賃で回収できません。

こういう場合、私たちも無理に「貸しましょう」とは言いません。「このお宅は解体か売却を検討された方がいい」とお伝えすることもあります。だからこそ、判断は統計や築年数ではなく現地で一軒ずつ確かめます。

こんな状態なら、今すぐ相談を検討してください。 天井のシミが最近広がってきた。相続してから一度も換気していない。——傷みは待ってくれません。放置した年数だけ傷みは進み、貸せたはずの家が貸せなくなります。迷っているなら、無料の現地調査で5項目を診断するだけでも次の一手が見えます。

よくある質問

Q1. 築40年でも本当に貸せますか?
築年数だけでは判断できません。安全性・雨漏り・水回り・電気・地域需要の5項目が最低条件を満たせば、築40年でも借り手はつきます。まずは現地診断を。

Q2. リフォーム費用は誰が負担しますか?
ヤモタスの借り上げ型では、リフォーム費用・火災保険・運用中の修繕は事業者側が負担します。所有者の負担は固定資産税・都市計画税です。所有権は移らず、初期費用ゼロで賃貸化できます。

Q3. 貸すと家が返ってこなくなりませんか?
定期借家契約を使えば、契約期間の満了で確実に返却されます。「いつか子どもが戻るかも」「将来売るかも」という希望を残したまま、一定期間だけ貸すことができます。

Q4. 解体と賃貸、どちらが得ですか?
一概には言えません。解体は数百万円かかり、更地にすると固定資産税の軽減が外れる場合があります。賃貸は収入を得られますが空室リスクがあります。診断してから比べるのが確実です。

Q5. 水回りが全部古いのですが、それでも貸せますか?
水回りは工事で更新できる領域で、致命傷ではありません。ただし費用がかさむため、「地域の借り手が求める最低ライン」まで整えるのが現実的です。全部新品にする必要はありません。

Q6. 田舎で借り手がいるか不安です。
県単位の空き家率では判断できません。三重県は空き家率16.4%と全国平均(13.8%)より高いですが、名古屋圏への通勤圏か、駐車場2台が取れるか、周辺に工場・学校があるかで需要は大きく変わります。

Q7. まず何から始めればいいですか?
実家がどの市町村・エリアにあり、駅近か郊外か、車社会かを整理してみてください。そのうえで5項目チェックリストでセルフ診断を。迷う「安全性・雨漏り」は現地調査でプロが確認します。

まとめ

  • 築古空き家が貸せるかは、築年数ではなく「安全性・雨漏り・水回り・電気・地域需要」の5項目で決まる
  • 「安全性」と「雨漏り」が致命傷にならなければ、水回りや設備は工事で対応できる余地が大きい
  • 地域需要は県単位ではなく、通勤圏・駐車場・周辺施設という生活圏の視点で見る
  • 解体・売却も立派な選択肢。無理に一つに決めず、まず「貸せる家かどうか」を知ることが先
  • 貸せない家もある。だからこそ、判断は現地で一軒ずつ確認する

「もう古いから無理」と結論を出す前に、チェックリストで一つずつ確認してみてください。判断がつかないところは、無理に自分で決めなくて大丈夫です。ヤモタスは愛知・岐阜・三重で300軒を超える空き家を賃貸化してきました。あなたの実家が「貸せる家か」を無料の現地調査で診断します。解体の見積もりを取る前に、まずヤモタス公式サイト(yamotas.com)の相談フォームからお気軽にご相談ください。壊すのは、それからでも遅くありません。


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